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MASAOKA KENSETSU

黒部ダムと建設工事

 

有限会社 正岡建設 取締役の正岡です。

 

先日、黒部ダムに行ってきました。

日本にはたくさんのダムがありますが、黒部ダムは、日本最大級のダムとして知られています。

黒部ダムは3,000m級の高い山々の大自然の中にあり、他では見ることができない壮大なスケールにビックリします。

堤頂長(ダムの一番上の部分の長さ)は、492mもあります。
約30万戸が1年間に使う電気の量に値する、10億kWhの電気を作っているそうです。

自然のスケールの大きさを肌で感じることができる黒部ダムですが、

ここには、人が自然と戦った記録があることも忘れてはなりません。

関西電力は、水量が多い黒部川が水力発電所設置に適した場所であると、大正時代から考案していました。

しかし、第二次世界大戦があり、黒部川の開発は下流の仙人谷ダムおよび黒部川第三発電所にとどまっていました。

ですが、高度経済成長期を迎えると関西地方では深刻な電力不足になり、再度、黒部ダムの建設工事を立ち上げたのです。

ダム建設は、何億年もかけて自然が達した均衡を崩す戦いでもあり、自然の猛威との挑戦です。

極限状況におかれた土木作業の過酷さ、高温によるダイナマイトの自然炸裂の凄まじさ、常に死と隣り合わせの職人と、業務には直接関わらない雇用する側の間に成り立っている精神的な均衡をいかに保ってゆくか・・・

人命の犠牲を前提とする工事など現代ではあり得ませんが、生活の為、国や会社の為、様々な事情から、手作業でトンネル掘りに挑む人々の心情や生き様、難工事の中で蝕まれていく人達、人が人として得体の知れない感情や状況と、どう向かい合っていたのかを考えると想像を絶する思いです。

過酷な労働条件のなか工事に携わったいた人達がいるからこそ今の豊かさに繋がっていますが、
今の当たり前が数十年前は、どのような状況だったかを知るためにも、観光を目的だけではなく、訪れてみるのも良いかもしれません。